安芸.石見地方神楽紀行

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zoom RSS 「若胡子女郎鉄漿事件」 花魁の町,潮待ちの町御手洗 「お歯ぐろ事件遺址」

<<   作成日時 : 2011/11/27 18:42   >>

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3度通って、漸く写真に収めることができました。

ここは、以前もご紹介した、当時としては大都会だった瀬戸内海の「潮待ち」「風待ち」のための重要な港町で、北前船や四国や九州の諸大名船団が参勤交代途中に潮待ちの為、ここに立ち寄った場所、そう重伝建地区指定の御手洗(呉市豊町御手洗)です。

御手洗には、廣島藩公認のお茶屋が4軒も5軒も立ち並んでいて、その中でも一番大きかったのが今回、3度目でやっと中が撮影できたお茶屋『若胡子屋』跡です。このお茶屋さんは、芸州・廣島藩と長州藩が倒幕の約定を結んだ「御手洗条約」の館(当時豪族であった金子邸)のまん前にあって、竜馬や中岡慎太郎などの志士達が何度か訪れ遊んだといわれているところです。

若胡子屋は享保九年(1724年)に完成し、一時は女郎が百人も集まり繁栄を極めましたが、明治にはいり船が帆から蒸気にかわり潮待ちが不要になったころから町といっしょに衰退し、また法の制定によりお茶屋が廃止なりここも廃業しました。以降、当お茶屋跡は、地域の会館となって、剣道や柔道の練習場となったり、時には結婚式もあげられていました。

数年前、私が訪れた際は、内外部の痛みが酷く、丁度改修工事中で、会館の中にも入ることができませんでした。二度目は、中には入れたのですが、肝心の二階部分には立入禁止札が張ってあり、撮影はできませんでした。

今回本当に漸く…、二階にも上がることができたのです。感激です。もうここでは思い残すことがないくらい撮影をさせていただきました。なぜか、二階に上がる急な階段入り口はわかり難く、加えて何も案内板もありませんでした。興味を持って訪れる人間って私しくらい?

では、長年の夢の(秘)エピソード場所についてご紹介しましょう。

お茶屋若胡子屋にはこんな伝説と遺蹟が残っています。

                        「若胡子屋・女郎鉄漿事件」の遺址


若胡子屋の部屋に貼ってあった、お歯ぐろ事件(伝説)の説明チラシを原文そのまま私がワープロ入力しました。
このワープロ文書を読まれた後、画像を見ていただければ幸いです。

『「おはぐろ事件」
おはぐろ事件は、一番奥の「額」の中の壁に残った禿(かむろ)の手の跡にまつわる伝説です。
昔は人妻になると「お歯ぐろ」をつけて歯を黒く染める習わしがありました。
たとえ一夜の妻とはいえ、花魁に「おぐろ」をつけさせて女房気取りで、一夜を契ることは男の甲斐性でもあったわけです。
 またそれをさせる程の上客でなければ通客として、もてはやされなかったのでしょう。
これには莫大な金がいります。
 花魁の機嫌をとることは勿論ですが、回りの人達にも沢山の祝儀をやらなければなりません。
 ある日のことでした。
「もーし、おいらんえ、おはぐろつけなんせ」と言葉やさしく、かわいいカムロが、お歯ぐろ壷を花魁の前へ差し出しました。花魁は羽根筆におはぐろをたっぷり含ませて、鏡に向かってつけはじめました。どうしたことか、この日に限ってうまくつきません。ほかのお歯ぐろ壷と取り替えさしましたが、これもまた思うようにつきません。なんど繰り返しても今日に限ってうまくいきません。
 客は金の威光で、まだかまだかと矢のような催促です。
花魁も気が気でなく、癇は高ぶり、厚化粧の額には思いなしか青筋が浮かんでいました。
カムロは、小さな胸を痛めながら震えていました。
 ひときは高まる三味、太鼓の音。「エー口惜しい…」
絹を裂くような叫び声をあげて、花魁は煮えたぎったお歯ぐろを、側におったカムロの口にいきなり注ぎこみました。歯を食いしばり、虚空をつかんで、のけぞって倒れました。
カムロの口からはお歯くろ混じりの黒血が流れていました。
 支度部屋の壁にもたれるようにして死んでいったカムロの顔には、深い恨みがこもり、つり上がった目尻からは一筋の涙がにじんでいました。
 薄暗い行灯の明かりに、花魁の放心した影がゆらいでいました。それからというものは、ひとり鏡に向かって化粧をする花魁の鏡に、かすかに滅入る様な声で、「も〜し、おいらんえ、お歯ぐろつきなんしたか」とカムロの影がうつるようになりました。
 明くる日も、またその明くる日も。花魁は幾たびか気を失いました。
 さすがに今全盛を誇った‘おいらん’もいたたまれなくなり、前非を悔いて、四国八十八ヶ所を巡って、カムロの霊を忌おうと思いたち今治へ渡りました。
 も〜し、おいらんえ、それでは此処からひとりで行きなんせ」と一言いい残して、カムロの影は消えていきました。
 それ以来この若胡子屋は百人になると一人死に、遂に九十九人の遊女で押し通したということです。
 古びた壁に残されたカムロの「お歯ぐろ」の手形は、その後幾度か塗り替えられたが、今なおにじみ出て、その跡をとどめています。
 このような伝説には、いくらかの素地になるものがあったと思われますが、裏庭にある遊女八重紫の墓がこの物語を秘めているようです。』


(原文のまま。途中でてくるカムロは、花魁の世話係の女の子のこと。花魁は八重紫といい、なぜか彼女の墓だけ当館の裏庭にあり、花がたむけられていた。)


●当、伝説の事件となった花魁の控え室(二階)に立てかけてあった古い鏡…
カメラを向けると、
「も〜し、おいらんえ、お歯ぐろつきなんしたか」
と言うカムロの影が一瞬見えたような気がしました(合掌)。


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    では、お茶屋「若胡子屋」への道と、外観からのご紹介です。

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     ↑坂本竜馬ゆかりの金子邸から若胡子屋をのぞむ(左が金子邸、まん前が若胡子)

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                        ↑お茶屋・若胡子屋

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        ----------------------〔中の様子です〕-------------------------

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                  こんなに大勢の人々で賑わっていたのですね。

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                    ↑実際に使用されていた女郎の持ち物

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                    ↑鉄漿(お歯ぐろ)関連の道具

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                                奥座敷
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未公開の部屋です。手前に古い食器入れの木箱が見えます。大きなお茶屋だったことがうかがわれます。

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     御手洗「若胡子女郎鉄漿事件」事件現場にて


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事件現場への二階への暗い急な階段です。この上には花魁の控え室があります。さあ、いよいよです。

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                         ありました、事件現場はここですか…

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                      できるだけ詳しく現場の撮影をしておきましょう。

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  花魁が墨で落書きしています。花魁は漢字も書けたし、頭も良かった。
  

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  伝説の煮えたぎった鉄漿を飲まされた少女のカムロが、断末魔の苦しみの中で、黒血に染まった手のひら
  で白壁を汚した跡です。画面の赤丸に小さな手形が残っているような、いないような…

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                 夜な夜なカムロが出現し花魁を苦しめた鏡

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                   当時の建物としては梁も太く豪華ですね。 


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                  女郎達が階段を下りる際にこれを握ったことでしょう。

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    御手洗は、「大長みかん」といって、デパ地下では、キロ数百円もの値がつく、
    メジャーな蜜柑が産物です。大長みかんは、この島だけに名前が許されており
    隣の島のみかんには名がつけられないとのことでした。

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    若胡子屋の裏手の山に広がるミカン山

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    最近は、国産レモンとして、ここのレモンが日本の市場に広まっています。
    路地に無人の販売所が彼方此方あって、レモンもみかんも一袋10個くらいが
    百円で売られていました。
    私も、家族へのお土産に、「大長みかん」の出荷場に立ち寄り、先ほど収穫してきたという
    オバサンから、10キロ売っていただきました。その際、おまけとしてやや小ぶりのミカン
    を2キロほど、いただきました。感謝です。

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
そんな悲話が伝承されているのですね。
拝見させていただき、物悲しさが伝わってきました。

読ませていただき、あらためて写真を拝見すると、
鏡など、とってもこわいです!
このページを開く度に、背筋が続々してしまいます。
sisiさんは大丈夫でしたか?

歌舞伎『四谷怪談』では、お歯黒を塗る場面があります。
みるも恐ろし気な姿です。

興味深いお話をご紹介下さいまして、ありがとうございました^^
Rancho
2011/11/29 10:20

RANCHO様。
この悲話を編集していて、3度ほどおかしげな現象がおきました。最初は、長文の伝説をワード打ちしていて、Enterを押した途端、PCが固まってしまい、再度立ち上げて入力しなおしたこと。次には、最後の方のお墓の写真をアップする際に、Blogが何らかの原因でエラーを起こし、登録できなくなったこと。また、その日の夜、いつもは夢なんて見ない人なのに、耳元で誰かが呟いたので深夜急に眼が覚めたこと。
これは本当の出来事です。たしかに、か細い声で、こう呟きました。

「も〜し、おいらんえ、お歯ぐろつきなんしたか」
RANCHO様。
2011/11/29 12:33
ネットサーフィンをしていてここのページにたどりつきました。
はじめましてこんにちは。
ここ御手洗は父の実家なのでよくここの隣の細道を通ってお墓参りに行っています。身バレ怖い怖い(笑)
ここの若胡子屋でよく父は小学生の時に学習発表会をで利用していて手型がもの凄く怖かった。と言っていました。当時から怖がられていたのですね…
実は父と一緒に行く度に「見たい!」と言っていますが父が「ここだけはいけない」と硬く拒否をするもので実際は中を見たことがないのです。
でも今回拝見させていただき、中がはっきりと見ることが出来てよかったです。
怖いですね。父が怖がるのも頷けます。

ありがとうございました。
さいとう
2014/01/19 22:21

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